恋する吹奏楽部
や、やばい。
蘭舞美人率高すぎるわぼけえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ。
「ちょっと、えぐ?しっかりして。」
「ふぇ、お、おん。」
どーも、勇舞のオクテット、虹森えぐです。
打楽器です。
ちょっと蘭舞に美人が多すぎてビビってます。
まず打楽器の島津さん!脚長美人!!
でもって鍵盤の長谷川さん!!かわいいいいいい!!!!
シンバルの高橋さん!!ぎゃんかわああああ!
ティンパニの大翔さんがかっこよすぎいいいいいいいい!
バスドラの菊池さんスタイルやばいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!
こんな感じで初日からテンションアゲアゲ。
クラのリボンのめがね美人もやばいし、ラッパの脚長さんは雑誌で見たことあるし、フルートの三つ編みの子もかわいいし、弦バスは三年も二年も美人ぞろいだし、サックスが可愛い子ぞろい!
トロンボーンの女子も久亜と違って大人っぽいし、ホルンもお嬢様系だし、低音も女子なのにいけめん多いし!実際男子部員が全員いけめんなのおおおおおおおお!!!
やばい。
写メ写メ。
それに演奏もすごい。うちは綺麗なのが魅せだけど、綺麗で尚且つ迫力があって、うちの演奏よりはるかに面白みがある。
同じスネアを叩いていても、島津さんの方がオーラが出てるし、なんかスネアと仲良し・・・みたいな。
打楽器群の迫力がとりあえずすごい。
低音もまるで喧嘩を売ってるような大迫力だけど、トゲトゲしちゃう部分をフルートやクラリネットがカバー。
トランペットが吹奏楽部の花そのものになっていて、楽器の特徴を生かしつつ、お互いをカバーしあってる。
マーチはどんな大曲より難しいのはもちろんだけど、みんな笑顔なんだ。
バスドラなんて手が疲れちゃうってのにしっかり叩けてる。
私たちとなにが一体・・・こんなに違うんだろう。
「いやぁ、やっぱすげぇよな。」
「!?」
後ろで声がしたので振り向くと、見知らぬ少年が三人。
「き、君たちは・・・?」
「あ、僕たち蘭舞の一年男子です。」
「楽器運搬の手伝いのために連れたれてきたんです。」
「あ、そ、そうなんだ。」
「打楽器の虹森先輩ですよね。」
「そうだよ、よく知ってるね。」
「よく知ってるっていうか、知らない方が変じゃないかな?」
「だよなー。」
「オクテットだもんな。」
「なー。」
な、なにこの子たち。
めっちゃいい子じゃあああああああああああああああああん
「わ、私ってやっぱりオクテットなのかな!」
「え、そ、そうっすよ。」
「虹森先輩はれっきとしたオクテットの一員じゃないですか。」
「そうですよ。」
「そ、そうだよね!」
オクテット・・・ねぇ・・・。
勇舞にはオクテットっていうものがあるから・・・。
みんなオクテットに入る事しか考えてない。
音楽は音を楽しむって書くんだよ・・・。
みんなにわかってほしい。先輩はやっぱりかっこいいけど、音楽をやってるだけで十分かっこいいのに・・・。
オクテットなんてなかったら勇舞の中での争いもなくなるのに・・・。
なーんて思ってる時にオクテット入りしちゃって罪悪感しか沸いてこなくて。
オクテット脱退も考えてた。
でも、
この子たちが私の事を知ってると聞いて嬉しい。
オクテットに入って、頑張ったら、もっと多くの人に音楽の楽しさとか、勇舞の頑張りとかわかってもらえるのかな。
そう考えたらオクテットに入ってよかったと思った。
頑張ってみようかな。
もう少しだけ。