卑怯な私
「おはよう」
先に来ていた優希が駆け寄って来た。
「・・・・・おはよう、優希」
「今日は1人なんだね」
「まあね」
何時もは、私ん家の後ろに住んでいる翔樹と学校に来る。
こんな酷い顔を見せたくなくて今日は早目に学校に来た。
幸いなことに、クラスは正反対。
私と優希は1組で、翔樹は4組。
「ま、理由は予想が付くけど。好きな子が出来たか、彼女が出来たかでしょ?」
流石優希。
私が目を腫らして学校に来る理由をよく分かっていらっしゃる。
「そんな所」
席に向かいながら呟いた。
「今回は誰?」
優希だよ、なんて言えない。
「同級生だって」
私の口からはこれしか言えない。
「そっか・・・・・」
自分の席に座ると、優希は前に座った。