卑怯な私
「あ、教室に忘れ物」
「ったく、しっかりしてよね」
仕方なく遊人の為に教室まで付いて行く。
「遊人は高校出たらどうすんの?」
「とりあえず近くの工事場で面接の話したらあっさり通ったからそこで就職」
ノリ軽過ぎでしょ・・・・・・
「そういう優子は?」
「就職だよ。学校に行くお金無いもん・・・・・・」
「・・・・・・・貧乏人は貧乏人らしくってな」
私はあの家を守らなくてはいけないもの。
私達の大切な思い出の家。
「おぉ~、あったあった」
「何、そんなもん取りに来たの?」
「そんなもんて失礼だな。これは大事な」
「ノート?」
「あ、あぁそうだ」
ノートの為に態々ココまで来たって訳?
信じらんない。