卑怯な私



3月最後の日、優希を中学校に近い公園に呼びだした。



話を付ける為に。



「どうしたの?急に」


「悪いな。直ぐ済むから」



たった一言伝えるだけ。



たった一言だけど直接自分の口で伝えたかった。



「・・・・・・・_____別れよう」



「え・・・・・・・?」



優子から声が消えて悩んだ。



でも、今のアイツには俺が付いててやらないとダメなんだ。



先日初出勤をした遊人。



休みには黒木家に足を運んで優子と一緒に過ごしてくれている。



俺も出来るだけ優子と過ごしているが、優希との時間が中々取れないで居る。



それに、進学を選んだ俺は4月から学校だってある。



今でさえ優希と連絡が取れないで居るのに、これから上手くやっていける気がしない。




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