卑怯な私
決心
『優子』
誰・・・・・・?
『もうあなたは1人でも立ち上がる力を持っているのよ』
『でも忘れるな。お前は決して“独り”ではない』
懐かしい、とても懐かしい声。
私が毎日聞きたくても絶対に聞こえない声。
「ママ?・・・・・パパ?ねぇ、そうなんでしょ!?」
『あなたは強い子よ』
『さぁ、決心を。強い決心を』
強い決心って?
私は何を決めなくちゃならないの?
『大丈夫。あなたは優しい子。きっと正しい選択を出来る筈だわ』
『最後まで守ってやれなくてすまない』
ゆっくりと声が遠退いて行く。
「待って!私も一緒に連れてって!!」
私を独りにしないで!
『笑顔を絶やさないで』
『パパ達はずっと優子を見守ってるよ』
待って・・・・・・