卑怯な私
翌日、仕事終わりでいいから来てほしいと連絡を取った。
勿論返事はOKで、それを翔樹にも伝えた。
翔樹は早目に家に帰るとだけ返信が来た。
2人が揃ったリビング。
私は昨日決めた決心を2人に伝えた。
「私は、遊人と一緒に北海道へ行く」
2人共驚いていた。
私がこの家に残るとでも言うと思っていたのだろうか。
それでも私は、前へ進みたかった。
「遊人も居るんだ。安心して送り出せるよ」
私の心情を尊重して頭を優しく撫でてくれた翔樹。
ごめん、翔樹。
私の側に居てくれたのに、私から離れて行ってしまってごめんなさい。