卑怯な私




『どうした?』


「優子戻ってないか!?」


『は・・・・・?』



落ち着け・・・・・・



20分しか経ってないのに、50分掛けて来た道を引き返したとしても着いているはずがない。



それにココは高速だ。



そう簡単には戻れない筈。



「優子から連絡来てないか?」


『来てないけど?』


「そっか・・・・・。ならいいんだ」


『優子に何かあったのか?』


「・・・・・居なくなったんだ」



俺が付いていたのになんたる失態。



怒りと情けなさを込めて手を強く握った。



『は!?』
< 170 / 207 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop