卑怯な私
遠人
翔樹side
優子が姿を消して5年。
俺達もいい歳になっていた。
「HAPPY Birthday翔樹」
「ありがとう、優希」
「来年は30かぁ~」
「翔樹ももうオジサンだね」
「うっさい」
俺達は2年前同居を始めた。
その翌年、悩んだ末結婚を決めたのだ。
正直優子への後ろめたさもあった。
今でも鮮明に思い出す。
遊人が手紙を読み上げていた時のことを・・・・・・・