卑怯な私
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「翔樹~?」
顔の前でブンブンと手を振っている優希。
それに気付き、ハッと我に返る。
「どうしたの?」
「ちょっと過去の事思い出してたの」
「ふ~ん・・・・・・。来月は優子の誕生日だね」
「うん・・・・・」
何処に居るか
何時帰ってくるのか
そもそも戻ってくることすら分からない優子を待っている。
俺達が育ったこの街で
ずっと、ずっと
遠い存在の君を______