卑怯な私
自分の気持ちに気付いた時は、運命だと思った。
隣の家で、部屋も隣。
同じ年に生まれて、ずっと兄妹のように育ってきた。
あぁ、私は翔樹に恋する為に生れて来たんだ。
心からそう思った。
「そうだよな」
「も~、何で遊人がそんな顔するの~?」
「遊人~!」
その時、タイミングよく廊下の方から女の子の声が聞こえた。
「じゃ、また後で」
何かを察知した遊人は、そのまま女子の所まで歩み寄って行った。
またか・・・・・・・
あの子はセフレという自覚はあるのだろうか。
可哀想な彼女。
遊人は絶対に誰かと付き合うことはしない。
自分の欲求の為に女とつるむだけ。
ま、まだ私と優希には手を出してこないけど。