卑怯な私




「いつも泊る時は親と俺にもメールするのに、今回はないし。何時になっても部屋の明かり点かないし。朝部屋を覗いても、帰ってきてる様子はないし。今何時だと思ってんだよ、昼過ぎだぞ?心配するのは普通だろ」



「心配、してくれてたの・・・・・・?」



してくれてないと思ってた。



頭の中は優希でいっぱいなんだと思ってた。



「当たり前だろ」



頬をポリポリと人差指で掻いた。



私、知ってる。



翔樹がこの仕草をするのは、照れている時だけだって。



「ぷっ・・・・・・」


「あ、人が折角心配してやってんのに何笑ってんだよ!」




だって思っちゃったんだもん。



翔樹が心配してくれるならただの幼馴染でもいいかな?って。



だってそうでしょ?



心配してくれないより、心配してくれる方がずっといい。



翔樹の頭の中に少しでも私のことを考えてくれるならそれでもいい。


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