卑怯な私
露見
紅葉を楽しむ季節になり、優希が4人で紅葉に行きたいと提案しに態々教室にやってきた。
勿論の様に翔樹を連れて。
一瞬瞳が合ったが、私は直ぐに視線を逸らした。
私と翔樹は気不味いまま、時間は過ぎている。
それを知ってか知らないでかのこの計画。
「いいね。綺麗なお姉さん居るかな」
私達のことを知っている遊人は仲直りをさせたいのか、優希の提案に乗る気だ。
「私パス」
「なんで~?」
いつから優希は甘い性格に変ったのだろう。
昔は私と優希は反対の性格だった。
全ては恋が性格を変えたのだ。
「そういうの興味無い」
「いいじゃん。夏休み4人で遊べなかったし、補習頑張ったじゃん」
遊べなかった、じゃない。
遊ばなかったのだ。
4人で遊ぶとなると、勿論ツーショットを見ることになる。
それだけは嫌だったのだ。