卑怯な私





青い空、白い雲



「今日は涼しいね」



屋上の中心に立つと、大きく深呼吸をする。



「元気だね~」



なんてオッサン臭いことを言いながら壁に凭れながら座り込んでしまった。



「遊人は元気ないね」



遊人の前でしゃがみ、顔を覗きこむ。



「そうでもねぇよ。ただ」


「ただ?」


「翔樹とちゃんと仲直りしたのか?」


「・・・・・・・・・・・」



ゆっくりと遊人から視線を外した。



「優子」


「いいじゃん、もう」


「よくねーよ」


「仲直りはした。私の気持ちがあんまり翔樹と話したくないって言ってるの」



話を誤魔化す為に遊人の膝に座った。



「ねぇ、それよりここに来た目的忘れてないよね」



遊人の首に自分の腕を絡め顔を近づけた。
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