卑怯な私
押さえつけていた頭がモゾモゾと動き出した。
ちょ、動かないでよ。
「俺だよ、翔樹」
バッ、今出たら2人の関係が!
「遊人・・・・・・・・?」
「ウソっ・・・・・・・」
翔樹の後ろからひょっこり出てきた優希。
居たんだ・・・・・・・・
「この前の紅葉でキスしてると思ってたら、こんなことまで・・・・・・」
嘘っ、あの時のキス見られてたの!?
「お前ら付き合ってるのか?」
「付き合ってねぇよ」
迷わず否定した遊人。
それが気に喰わなかったのか、眉間に皺が寄った。
「優子で遊んでんじゃねぇーよ!」
「遊んでねぇよ!」
私をそっと退け、立ち上がった。