君がすき
「…今朝は、俺が悪かった!だからといって、性悪ハゲ野郎はねぇだろ!?」
……あぁ、俺って、素直じゃない。
言い切った後、こうなることを予測していたようにまっつんがケラケラと笑う。
くっそ、バカにしやがって、まっつんめ…!
半ギレのような口調で言ってしまったものの、チラリと早瀬の様子をうかがう。
更に怒らせたか…?
が、思っていたものと、早瀬の反応は違って。
「…久富が謝った…?まっつん!!久富が謝った!!あの久富が!!」
「あーうん、あのイズヤンが謝ったね!」
「うそっ!絶対、熱あるよ!夢榎探してこないと!」
早瀬はそう言うや否や、すごい勢いで教室を飛び出していく。
おい、何気に失礼じゃね…?
俺だって、普通に謝るくらいするに決まって……
「にしても、イズヤンが謝るの珍しいね!よく謝れたね」
……あ、そーですか。