君がすき
「おっっっっきろぉぉぉぉぉー!!!!」
「うっぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?なっに、何だよ!?」
鼓膜が破れない程度に、大きな声で、耳元でそう叫ぶ。
もちろん、寝ていた本人は起きるわけで。
「何しやがんだ、てめぇ!!もうちょっとマシな起こし方できねーのかよ、チビ子!!」
「なっ!起こしてやったのに、何よ、その言い方!
それにあたしは、チビ子じゃなくて、早瀬叶芽っていう、ちゃんとした名前があるんですー!!」
どうせ、あたしの身長は153センチしかないですよーっだ!!
でも、まだ伸びる可能性だってあるんだから……!!
そう思いながら、怒りにまかせて立ち上がった相手を睨みつける。
その差、22センチ。
はっきり言って、首が痛い。