君がすき



「やったぁ、プリン!!まっつんありがとー!!」


「あんた達、始めてからまだ、少ししか経ってないでしょうが…。買出し、お疲れ様。
ありがとう、松下くん」



お礼を言うと、まっつんは「どーいたしまして」と、ヘラヘラと笑って返してくれる。

すると不意に思い出したように、久富が「あ」と呟いたかと思うと、チラリと時計を見た。



「そういや夢榎、この時間、先生に話があったんじゃねぇの?」


「え?あ、そうだった!私、ちょっと行ってくる!」



久富の言葉に時計を見ると、もうすぐ5時になろうとしている。

夢榎は慌てたように教科書を持つと、そのまま教室を飛び出していった。



「……すごい急いでたね、夢榎」


「生物の先生に聞きたいことあったらしいけど?陸上部の顧問でなかなかつかまらないから、時間指定してたんだと」


「あ、そうなんだ」



ふーん、と呟きながら、手にしていたプリンを口に運ぶ。


うん、美味しい…!

やっぱり、甘いものは最高だよ~っ。



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