君がすき
バカな太陽 side泉輝
「………はぁ」
手にパックのジュースを持ったまま、イスに思いっきりもたれて、深く息をはく。
感じるのは、痛々しいほどの視線と、ニヤニヤとした、やらしい視線。
それに加えて、どこか呆れられているような視線。
とりあえず、一番近くから感じる、やらしい視線に目をやると、思ったとおり、
心底楽しそうな、ニヤニヤとした笑みを浮かべながら、まっつんが俺を見ていた。
「……言いたいことがあるなら、言え、まっつん」
「じゃあ言うね!イズヤンって、バカなの?天才なの?」
「……テストは普通だった」
そう答えつつも、まっつんが聞きたいことが、テストの結果じゃないことくらい、もちろんわかっている。
定期テストがなんとか無事に終わり、梅雨を迎えれば、ジワジワと暑さを感じるようになってきた今日この頃。
俺は、暑さと共に、痛いくらいの視線をも感じるはめになった。
……自業自得だけど。