【短編】幼馴染を好きになって
「ずっと、ずっと前から、好きだったの……」

「……」

しばらく続く沈黙。

「涼……也??」

あたしは静かに顔を上げた。

涼也は平然と、外を眺めていた。

「何か……言ってよ……」

震えた声で、あたしが言う。

それでも、なにも答えない涼也。

どうして、何も言わないの??


観覧車が、下に着いた。

それと同時に走り出すあたし。

「待てよっ!!」



それでも走った。




泣きたかった。


1人で泣きたかった―――
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