【短編】幼馴染を好きになって
あたしは、急にその話しが出てきたことに、驚いた。


「だから、俺―――」


「あぁ、あれ?あれは気にしなくていいよ。嘘だし、なに言ってんだろうって自分でもよくわかんなかったし」


「お、おい」


「あたしってバカだよねぇ。あんなこと言って、涼也の顔見て楽しんでたんだから」


「おいっ!それほんとかよ!!」


「本当だよ。もしかして、信じた?バカじゃないの」


あれ、なに言ってるんだろうあたし。

こんなこと、言いたくないのに……


「お前、サイテーだな」

そう言って、涼也はスタスタと、去っていった。
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