【短編】幼馴染を好きになって
「チケットお預かりします」


係員のお姉さんが言う。

なんだかんだ言って、遊園地に来ている。

あちらこちらから聞こえる悲鳴。

「あれ乗りたいっ!」


あたしが指差したのは、


「ジェットコースター?」

「うんっ!あたし絶叫系好きだもん!!」

「じゃぁ、行こうぜ」

涼也はスタスタと歩く。

ついこの前までは、あたしが前だったのに。

こんなに男らしくなって。

「ほら、チケット渡せよ」

「あ、うん」



「それでは、いってらっしゃい」

係りの人が、あたしたちに手を振る。

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