星空列車《短編》
「ここじゃあれだで‥」
そう言って私のほうも見ずに歩いて行く。
行き先はきっと、コンピューター室。
愛の場所で別れかな‥
そう思うととっても切なかった。

何も言わずに着いていく。
先生の馬鹿‥
離れていくなら近づかないでよ
好きじゃないなら優しくしないでよ

でも1番の馬鹿は私。
勝手に期待しちゃってさ
叶うはずないのに
先生が私好きなはずないのに

がちゃがちゃ
鍵が開いて中に進む。
ドアを押さえている先生の横を通るといい匂いがした。
前と変わらない香水だね。

私は、空気がこもっていたので窓を開けようとした。
その時うしろから先生が覆いかぶさってきて、私はひざまずいた。
いやな沈黙が流れる。
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