星空列車《短編》

いちねんかん

「‥俺は‥先生と生徒がこんなことしちゃいかんと思う‥」

先生が話始めた。
私の耳元で声が聞こえる。
私は静かに涙を流す。

「生徒を好きになるなんて‥ないと思ってた‥。
だけど今、お前が気になる‥」

先生が私の背中から離れた。
先生の温かさ忘れないようにしなきゃ。
声も忘れないようにしなきゃ。
もうオワリかな‥

「‥俺は奥さんいるし‥子供もいるし。
これ以上はできない‥。
‥これもいけないのかもしれんけど。
でも俺は‥お前をほっとけない。
弱くて、強がりで、泣き虫なお前が。
側で‥支えてやりたい」

先生はそう言うと私の前に座った。
大きな手が私の涙を拭う。
優しく、優しく。

「お前は‥俺にこんなことされるの‥嫌?」
私はいっぱい首を横にふった。
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