10年後のタイムカプセル
結局、作業は夕方までかかり、倉庫はほぼ綺麗になった。帰り道、みなと分かれ分かれになり、千華と俺だけになった。
気まずい空気が、千華との間に流れていて息苦しく感じた。何も話さないまま、千華と俺は分かれ道に差し掛かった。
「美加どうしているかな」千華は、小さくつぶやいた。蝉が切なく鳴いていると、こちらもなんだか苦しくなる。
「別れないか。俺たち」彼女の視線が、俺に向いた。
「なんだ。まだ別れていないつもりだったの?」彼女は、ささやくように去っていった。
気まずい空気が、千華との間に流れていて息苦しく感じた。何も話さないまま、千華と俺は分かれ道に差し掛かった。
「美加どうしているかな」千華は、小さくつぶやいた。蝉が切なく鳴いていると、こちらもなんだか苦しくなる。
「別れないか。俺たち」彼女の視線が、俺に向いた。
「なんだ。まだ別れていないつもりだったの?」彼女は、ささやくように去っていった。