10年後のタイムカプセル
 消極的で、いつも私の後ろにいる彼女は、一方で優しくいつも私の話を聞いてくれた。
感情的にならず、落ち着いていて、安心だった。
私はうらやましかった。自分にはない、彼女の性格に。いつから彼女を疑うようになってしまったのだろう。
 拓也と楽しそうに会話している時、いつも3人一緒だった時。彼女の魅力に、私は劣っていると感じた。彼女に拓也を奪われてしまうと感じた。彼女の存在が、次第に嫌に目に付いていく。
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