10年後のタイムカプセル
10年前、ひがもう落ち込んで暗くなっている頃に吉原さんは私の家にやってきた。
「あれ、どうしたの。こんな時間に?」
「ねえ、明日、森山さん、岸田君、鮫島君、先生でタイムカプセルを埋めるのよ。川村さんも参加しない?」
吉原さんは、私の目をのぞくようにじっと見つめていた。何か知っているような目だった。
「ごめん。やっぱり参加できない。わざわざ教えてくれてありがとう」
「私、あの日見たの。園芸部の園庭近くで、ホースで顔に水をかけていたあなたを」どきりとして、彼女を見つめた。口元だけが笑っている彼女は話を続けた。
「あれ、どうしたの。こんな時間に?」
「ねえ、明日、森山さん、岸田君、鮫島君、先生でタイムカプセルを埋めるのよ。川村さんも参加しない?」
吉原さんは、私の目をのぞくようにじっと見つめていた。何か知っているような目だった。
「ごめん。やっぱり参加できない。わざわざ教えてくれてありがとう」
「私、あの日見たの。園芸部の園庭近くで、ホースで顔に水をかけていたあなたを」どきりとして、彼女を見つめた。口元だけが笑っている彼女は話を続けた。