龍の花――龍希――
PROLOGUE





厚い―厚い雪が積っている


サクッサクッと心地好い足音が響く



一人の女の子


目の前の雪が小高く積もった部分を撫でた



そこに見えてきたのは小さな小さな墓石




少女は嗚咽を洩らし呟いた


『あぁあ…独り―独りぼっちになっちゃった』


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