龍の花――龍希――








「…ついでに

百敷グループを滅ぼしたのも…ソイツらだ」



琥亜は手を強く握り締め

手にしていた空缶を潰した…

それは――みんなの記憶が確かならスチール缶




ゾクリとするほどのイラつきが
その絶対零度からは感じられた


「琥亜様…
失礼しました
わたくしも感情が昂っておりまして…


どうかその殺気をお仕舞い下さい」


「…京也さん

ごめん
抑えられそうにないな

発散してくる」


5年ほど前に

当時の影龍をビビらせたその強大な殺気は尚健在だ


周りの者たちは

二人の怒りに唾を飲むしかなかった




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