龍の花――龍希――



琥亜は影龍も不良たちも関係無く
ただただ舞い、そしてその過程で蹴り飛ばし

一瞬にして相手の意識を吹っ飛ばして


「ぎゃあ」
なんて叫ぶ暇もない

声を発さず倒れ伏す、先程まで対峙していた相手

なんかつまらない

そう感じた

確かに惹き付けられはした
しかしそこまで

琥亜は龍の如く縦横無尽に空間を駆け回り本当に美しかった

けれどその瞳に光はなく
その肌には生気がなく
そのカサツイた唇から発される雄叫びの様な声には身を凍らせるほどの恐ろしさを秘めていた


まるで壊れ憑かれた人形のよう




それがとてつもなく詰まらなく感じたのだ

日が明けるにつれその人形は漸く出られたとでも言うように目が煌めきはじめ
一瞬泪を流したと思ったらその場に倒れた

呆気なく勝負の幕は綴じた



『SHARK』

「Yes,sir」

そんな会話と共にSHARKはパソコンを開き情報を集め始める

今ほど――HAWKほど―優れてはいないが十分過ぎるほどSHARKも良いハッカーだから

TWINSの2人は琥亜に蹴られたのかノックダウン
そんな彼らをSNAKEに任せ

オレは琥亜を背負い運んだ


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