龍の花――龍希――




「…っ!!!!!!!!」

狼から上がる悲鳴


『狼、すまない…寝てて』

小さく呟いたのは狼に手刀を入れた女だった




「――お前…」「…何者だっ!!」
一瞬落とされた沈黙とその後の騒音

それに女は首を傾げた
『…さぁ。何者かしら…?』


騒音をBGMに本気で考え込み始める


「…ふざけてんのかっ!?」

どうやら男たちはイライラを抑えることができない子どもだったようだ

「いくぞ!」

相手が
女であること
体躯がほっそりとしていること
ボーッとしていること



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