龍の花――龍希――
「希さんっ!!総長っ!!
たたたたたた大変ですっ!!
お客がっ」
ドタドタという酷い音と共に
二階にある幹部室へと駆け上がってくる者がいる
慈狼と希とそれから他3人も入り口戸から顔を出し
駆けてくる者の危なっかしさにハラハラしつつ見守っていた
「客が…!!」
「だれ?」「どういう人だった?」
『………はぁ』
幹部の興味無さげな様子に溜め息を吐く希だけど
彼らの性格は十分熟知しているつもりだ