女神の纏足



服を着るときに無意識に探してしまうのは赤の、ユニ様のものであるという独占の印



身体の隅々まで見たところで、


咲いてはいなかった





側に置く意志はない



何処へでも飛んでゆけばいい、私はそんな鳥


あんなに優しく愛して下さりながら、なんて薄情なんだろう
  

   
大事に、


大事に仕舞っておきたい籠の中の鳥はただお一人なのかもしれない


私は、籠に仕舞っては貰えなかった





コンコン


扉の音がする

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