女神の纏足


「怖い、ところ…」

目を伏せ呟くマリア様



そう、本当に怖い所なのだ


「けど、貴方はそこへ向かうつもりなんでしょ?」


「…はい」



決意のこもった瞳を見て思う


こんなにすぐに立ち直ることができる


きっと、本当に強い子なんだ。




「だから、気を付けたほうがいい。気を抜けば、」


先を言おうか迷う


これから行くのに脅してしまっていいのか



けど、


「命だって危ういから」


この子なら、大丈夫か


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