女神の纏足


聞き間違えかと思った


肩に押し付けられこもった言葉はいつもの彼では考えられない


「…」


身体が離れると顔が近付いてくる



「…っ」


無言のキス


いつもの甘すぎるものではなく、触れるだけのキスなのに何故苦しくなる



「…そんな顔をするな。離れるのは一週間ほどだ。」


「えっ?」


「私たちも王都へ戻るからな」





…先程までのはなんだったのだろう


なんだか恥ずかしい、永遠の別れみたく別れを惜しんでいたのに…!


というか!ユニ様もさっきまで!


< 158 / 332 >

この作品をシェア

pagetop