女神の纏足


「もっと重要なことではないのですか?」


「重要なこと?」


「ええ、例えば…」


「例えば?」




「玉座を脅かそうとしているとか?」



言った瞬間後悔した。ラウ様の纏う雰囲気凍りついたのが分かったから…



昨日と同じ、刺すような雰囲気。人の本質はそれほど早くは変わらないらしい。


違うのは、冷静な私がいることと、ラウ様がすぐに気まずそうに目をそらしたこと



「気にしませんよ」


「…ごめん」


本当に、昨日ほど気にならない

逆にどうして昨日はあんなに取り乱したのか分からないほど…

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