女神の纏足



手が私の頬をゆるゆると撫で上げる



冷たい手は私の思考を静かに停止させた




「いい表情」



私は今、どんな表情をしているのだろう



恍惚としていて


だらしないに違いない



理性は私を叱るけど


本能は期待に満ちている




「俺に捧げろ」


悪魔の囁きが聞こえた気がした




< 18 / 332 >

この作品をシェア

pagetop