女神の纏足



「日が完全に昇ってしまいました。王宮に着いたらまずはお眠りください。」


「…はい」


正直助かる

馬車に乗るのは初めてで何もしていないのに疲れた


「明日からお父様探しを始めましょう。それと…」


「…なんでしょう?」


最近ラウ様はよく言い淀む


 
「…大魔王への謁見が必要になると思いますんで、そのおつもりで。」


「ど、どうして」


「どうしてって、」


人は、無自覚に人の心に傷をつける






「貴女が正体不明の純血種だから、ですよ」



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