女神の纏足
自分が純血種だなんてこれっぽっちも思ってなかった
いや、それは嘘
"お付きの方は?"
お付きの者がいること前提で進められた会話
"何処の家の?"
家を気にするのは貴族だけ
"お前が私の血を吸ってもさして無礼ではない"
純血種の血を吸っても無礼になることはない
"だって君は、"
だって私は?
布石はたくさんあった
商人たちとは違うドレス
制御できない力
見て見ぬふりをした
"純血種で死んだ方がおられる"
"ラオス・レヴィアタン"
気付きたくはなかった
そんなはずはないと、思いたかった