女神の纏足


腰にあった手はいつのまにか首に回っており、ゆっくりと私の顔を下へと下ろしていく



ふれあう直前躊躇した唇は、後ろからの力によりいとも簡単に溶け合う





一度触れあえば戸惑いなどはなくなった



私は夢中でその形のいい唇を何度もねだる



それに答えるかのように下から穏やかな甘やかすような口付けがやってくる



少しずつ


少しずつ、キスが深くなっていくときだった



コンコン


コンコン


ドアを叩く男が聞こえた

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