女神の纏足


そしてさらに驚いたのが、


「…あ、」


その表情



私を見つめ大きく瞳を揺らす。そこには困惑と、怯え、いろんなものが入り雑じったなんとも形容し難い色。


はじめて向けられるその色に戸惑い、私は動けずにいた




「…リ、…」


静寂の中で、カーテンの向こうから微かに聞こえた声


耳を済ませようとした私だったが、



「ッ!」


それよりも先に大きな衝撃を受ける





「マリア様!!!」


崩れた体を、なんとかラウ様が抱き止めてくれる



突然すぎて、なにが起きたのか分からなかった


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