女神の纏足


ガチャン、と扉の閉まる音がする



「何をッ…どういうことです!!ラニア様!」


ラウ様の視線の先を辿れば、


そこには後ろ手にドアノブを握りしめたラニア様の姿




その目は、ただひたすら私を見つめる



「ど、して…」


「え?」





"どうして今更帰ってきたの?"


そう聞こえたのは、気のせいだろうか



いや、目を見れば分かる。気のせいなんかじゃない。存在を拒否されている。


なぜここにいるのだと、咎められている


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