女神の纏足



そのままラウ様に目配せをし、その場を立ち去ろうとラニア様に背を向ける



すると、


「そっくり…」


後ろであの鈴の声が、毒を含みつぶやかれるのが聞こえた




「え?」


思わず後ろを振り返る



すると、振り返ると思っていなかったのか目を見開くラニア様



見てしまった。目を見開く前の顔。


苦しそうで、苦痛に満ち溢れた表情。




「そっくりって、…誰に、ですか?」




私を見て苦しそうに顔をゆがめ、そっくりだとなぜ帰ってきたのだというラニア様


それほど私は似ているのだろうか…






一体誰に?




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