女神の纏足
ラニア様が一瞬眉間にしわを寄せたのが分かった。
「…マリン、ですか。」
「…」
「どういうつもりで言っているのでしょう。」
やっぱり、気づいてる。
「…″これから″の私の母の名前です。」
一瞬、ラニア様が瞠目するのが分かった。
「ベル様ね。…まあ、正しい選択だと思います。」
一瞬でベル様の案だということに気づいたラニア様に驚く。
「ベル様は…貴女は言わないだろうと言いました。」
ラニア様は何も言わずに聞いている。
「このこと、本当に言うつもりはないのか。それを聞きに来たんです。」