女神の纏足



ラニア様が一瞬眉間にしわを寄せたのが分かった。




「…マリン、ですか。」


「…」


「どういうつもりで言っているのでしょう。」



やっぱり、気づいてる。




「…″これから″の私の母の名前です。」


一瞬、ラニア様が瞠目するのが分かった。




「ベル様ね。…まあ、正しい選択だと思います。」



一瞬でベル様の案だということに気づいたラニア様に驚く。




「ベル様は…貴女は言わないだろうと言いました。」


ラニア様は何も言わずに聞いている。



「このこと、本当に言うつもりはないのか。それを聞きに来たんです。」


< 249 / 332 >

この作品をシェア

pagetop