女神の纏足
花の種
西の方角に位置するこの町は、この辺で一番の市場である
連日大きな賑わいを見せていた
「へい!いらっしゃい!そこのお嬢さん!」
「わ、わたくし?」
「えーえー。綺麗なドレスのお嬢さま!」
果物屋の店主が声をかけたのは異様に豪勢なドレスをみにまとう少女だった
顔はマントで隠れて見えないが、ドレスは一級品
どこかの貴族に違いない
「ここの果実はおいしいよ!これとこれとこれとこれとこれなんてどうだい!今なら安くしますよ!」
「美味しそう。少しだけなら…」