女神の纏足
「ユル!見た!?」
「うん!けど何も願い事できなかった。」
「もう一回流れるかもよ!?」
「あ!いいものがある。」
そういってガサゴソと花と花をかき分けてユルが取り出してきたものは…
「これ引いたら寝ころべる。」
大きなシートだった。
「どうしてこんなところに?」
「子供のころ隠して置いたんだ。シートなんかに寝ころんだら怒られるだろ?だからバレナイようにさ。」
敷いてくれたシートの上に寝転がる。
「こんなとこ見られたら怒られるわね。」
隣にゴロンと寝転がるユル。
「ああ。小さい頃よく”王族たる者がなんてはしたない!”って怒られた。」
「ふふ。私は”レディーたる者”って怒られたわ。」
二人で空を見上げながらクスクスと笑いあう。
緊張感からか高鳴る鼓動。