女神の纏足
蒸し暑さに目を覚ます。
ボーっとする頭で身体に違和感を覚える。
なんだか熱い…。
それに、なんか痛い…
腕を動かした拍子にあたった暖かい何かで急激に頭が覚醒していく。
「っ!」
跳ねるように起き上がった私を待ち受けていたのは…
「ユル…」
天井まで伸びた弦達の隙間から覗く太陽と凛と咲く花々。そして眠っているユル。
昨日のことを思い出す。
私たち眠ってしまったのね…
そして重大なことに気が付く。
「…ユル!!!ねえっ、ユルってば!!」
「ん、」
艶のある寝ぼけ眼なんて関係ない。
「早く起きて!寝ぼけてる場合じゃない!朝よ!!」
「はよ…あれ、なんでマリ。あそっか。」
何故私といるのかを思い出した様子のユル。
でも本当に、それどころじゃないんだってば。
「ねえユル!もう朝だよ!き、昨日ユニ様に呼ばれてなかった?!」