女神の纏足


強い手とは裏腹にその表情は穏やか



私と視線を合わせるようにしゃがみこんだユニ様が口を開く


「喉が乾いてるのか?」



頷くと頭を撫でられる

  

離れて行く手を目で追うと、あろうことかユニ様のカッターシャツのボタンを外し始める


「え」



「飲め」


ソレだけ言ってその開けた首元に私の顔を引き寄せた



「でも、」


地位が高ければ高いほど捕食されることを嫌うと聞いた


ユニ様が濃い血族なのは幼い私にだって感じられる


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