塩味の恋
「くつひも、いいのあってよかったね。」
「うん、ありがと。」
私は別に何もしていないけど。
日向は男の子だからか、買い物が早い。
私も早いほうだから一緒にいてとても楽だなーって思った。
「つぎー、リストバンド選びに行く?」
お店を出たところで日向に聞いた。
「んー、まだ時間大丈夫?」
「えっ、うん、全然。」
だって、まだ2時にもなってないよ。
それに、ちょっとデート気分で、うれしいから、…
「じゃあさ、スタバでも行かない?」
「ん、いーよー」
軽く返事したけど、スタバとか、ほんとにデートみたいじゃん。
男の子と二人で出かけたこともほとんどないのに。
なんか、意識すると、急に…緊張する。
「よしゃ、じゃ行こ、」
モールに入ってるスタバに向かう。
私たちがいる場所は二階、スタバは一階。
エスカレーターを降りて、左に曲がって右側。
「あ、新しいの出てる。」
「ほんとだー、これ飲む?」
いつも飲むのも好きだけど…
少し悩んでうなずく。