塩味の恋



「くつひも、いいのあってよかったね。」


「うん、ありがと。」


私は別に何もしていないけど。

日向は男の子だからか、買い物が早い。

私も早いほうだから一緒にいてとても楽だなーって思った。


「つぎー、リストバンド選びに行く?」


お店を出たところで日向に聞いた。


「んー、まだ時間大丈夫?」


「えっ、うん、全然。」


だって、まだ2時にもなってないよ。

それに、ちょっとデート気分で、うれしいから、…


「じゃあさ、スタバでも行かない?」


「ん、いーよー」


軽く返事したけど、スタバとか、ほんとにデートみたいじゃん。

男の子と二人で出かけたこともほとんどないのに。

なんか、意識すると、急に…緊張する。


「よしゃ、じゃ行こ、」


モールに入ってるスタバに向かう。

私たちがいる場所は二階、スタバは一階。

エスカレーターを降りて、左に曲がって右側。


「あ、新しいの出てる。」


「ほんとだー、これ飲む?」


いつも飲むのも好きだけど…

少し悩んでうなずく。





< 12 / 23 >

この作品をシェア

pagetop