白いジャージとオレンジジュース
「俺は、どうしたらいいんだろう」
呟くようにそう言った俺に、斉藤先生は強い口調で言った。
「彼と話をしてみてもらえませんか?」
俺は唖然とした。
「何を?」
「写真のこと、私から聞いたと言ってもらって構いません」
「大和は怒るんじゃないですか?」
「でも、彼がしたことは間違ってる。私への気持ちも本物かどうかわからない」
目を閉じた。
目を閉じた後に、この部屋を見ると真っ暗だと思っていたけど、少し明るいことに気付く。
月の明かりと、校庭のライト。
「斉藤先生と大和のことについては触れません。ただ、写真のことについて、話してみましょうか」
「お願いします。新垣先生に言うからと、彼にはさっき言ったので覚悟はしていると思います」
爽やかで、優しくて、かっこよくて。
何でもできる生徒会長。
完璧な人間なんていない。
みんな心に闇を抱えて生きているということか。