白いジャージとオレンジジュース




「先生は、いつも先生じゃん。疲れない?」




突然たっくんがそんなことを言うので、俺は立ち止まった。



当たり前のことだと思っていたけど、そんな心配をしてくれるたっくんがかわいいなと思う。






「先生は、直ちゃんの前でも先生だろ?俺達の前でも先生でさ。学校でももちろん先生だし。どこかで、弱音吐かなきゃ疲れるんじゃない?」




たっくんのこういう所が好きだ。


きっと中田もこういうたっくんに惚れたんだと思う。





「お前ぇ~、かわいいじゃねぇかぁ~」


と俺はたっくんの体に絡みつく。




「ありがとなぁ~たっくん」


「何だよ、先生~」




絡み合ってイチャつく俺達を見て、虎太郎と空はテンションが上がって、大声で叫び出す。





「卓弥の言いたいこと、俺もわかる気がします」




龍も仲間に入りたいようだったので、龍の体に手を回した。





バカ騒ぎするのも久しぶり。


芝生の上に転がるように倒れた。







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